「監督、コーンの外側を走ると体力がつくんですか?」
「そんなもん関係あるか」
場所はとあるサッカー練習場。
グラウンドの四隅に三角コーンを置き、その周りを選手たちが走るタイムトライアル形式のトレーニング。少しでもタイムを縮めようとコーンの内側を走る選手たち。
コーチの問いかけに監督は言葉を続けます。
「だけどな、運というのは誰にでも平等に流れているんだ。俺は自ら運をつかみ損ねて “自分は運がない” と言う人間を山ほど見てきた。勝負なんて全ての運をつぎ込んでも勝てるかどうかわからない。そんな甘い世界じゃない。たった一回コーンの内側を走ったおかげで運をつかみ損ねて、それでワールドカップに出られないかもしれない、優勝できないかもしれない。俺はそれが嫌なんだ。」
監督の名前は岡田武史。サッカー日本代表監督として1998年に日本を初のワールドカップ出場へと導き、2010年には同じく日本代表を初めて自国開催以外のワールドカップ決勝トーナメント進出へと導きました。その後は日本サッカー協会の副会長を務め、さらにはJリーグクラブのオーナー、また教育者としてもご活躍をされています。
「勝負の神様は細部に宿る」
岡田さんがとても大事にし、自らの教え子たちにも受け継がれる言葉。
私もとても好きな言葉です。
記憶に新しい2022年サッカーワールドカップカタール大会。
日本サッカー史に残る「三笘の1ミリ」。
「森保監督は運がいい」と評した世間に岡田さんは言いました。
「違う。彼はそういう運をつかみ損ねないことをしっかりやってきたからこそ最後に神様がご褒美をくれたんです。運だけじゃない。」と、森保監督の日頃から努力を積み重ねる真面目な人柄とどんな困難にも真摯に立ち向かうその姿勢を称えこう評しました。
私は言葉が好きです。好きな言葉も大切にしている言葉もたくさんあります。そのくせ普段からあまり言葉遣いがきれいではありません。直そう直そうと思ってはいるもののちっとも良くなりません。ちなみに文字を書くのもきれいではありません。文章を書くことは全く苦ではないのですが、文字を書くのが上手くなりません。絵など絶望的です。誰か助けてください。
他人を叱ることはもちろん、褒めることすら躊躇してしまうこの現代。
その反面ネットやSNSには他人への誹謗中傷や差別発言、他人を不快にさせるための言葉が溢れるというなんとも妙な時代になりました。
「嫌がらせが呼吸代わりになってしまっている悲しい方がいる。むしろそれはそういった方からのSOSにも聞こえる。そんな方も是非いわきへ。食が自然が人が温かく迎えてくれますよ。」とアルコ&ピースの平子さん(いわき市出身)が何ともイカした言葉を残してくれました。
ちなみに岡田監督就任一年目の横浜Fマリノス。あの会話の一ヶ月後には誰もコーンの内側を走る選手がいなくなり、その年のリーグ戦では見事に優勝、翌年も優勝を飾り見事Jリーグ二連覇を達成しました。
来年はサッカーワールドカップが再びやって来ます。
アジア予選を圧倒的な力で勝ち抜いた森保一監督率いるわれらが日本代表の躍進に期待です。
国内に目を向ければ、今年は弊社がスポンサーを務めさせていただいているJ2ベガルタ仙台、またその永遠のライバルチームであり私が個人的にサポーターを務めているモンテディオ山形ともにJ1昇格が叶いませんでした。
勝負はまた来年。
ピッチ上では熱く激しい闘いがあっていい。
でもピッチの外ではライバルでありつつも東北のそしてこの国のサッカーファミリー。言葉を大切にお互いをリスペクトしていきたいと思います。
勝負の神様は細部に宿る。そして言葉は生きるから。
みなさん何かあったらぜひ山形へ。何もなくても山形へ。
美味しい食と豊かな温泉、美しい自然と温かい人々がみなさんをお迎えします。みなさんにとって令和8年が良い一年となりますように。
山形営業所 佐藤

